カツラの歴史は古代から?時代とともに楽しむおしゃれ

日本の夏は湿度が高く、朝晩にばっちり髪型を決めてもすぐに崩れてしまうことが多いです。
夜になっても髪型をビシッと決めている方を見ると「崩さないために何時間ヘアセットをしたのだろう…」と、ついその努力している姿を想像してしまいますね。
今回は「カツラ」のお話。
ウィッグやエクステという形で、ファッションの一部としておしゃれを楽しむことも増えてきたカツラの歴史などについてお話していきます。
カツラとウィッグ
カツラは人の頭に被せて使うアイテムで、様々な長さ・色の髪型のものがあります。
頭髪を補うために使用される場合もありますが、現在では「ウィッグ」とも呼ばれファッションの一部として使用されるようなタイプのものもあります。
カツラとウィッグには明確な違いはないようで…
ウィッグというと主に ”女性” の使用するものを指すことが多いのですが、男性用でも「メンズウィッグ」「男性用ウィッグ」という風に呼ばれるものもあります。
カツラも時代と共に様々な名称で呼ばれているのかもしれませんね。
カツラ・ウィッグの他に部分的に使用できるタイプのものもあり「つけ毛」「エクステンション」などと呼ばれています。
エクステはファッションの一部というイメージが強く、自分の髪の一部に差し色をしたり、長さを自由に変えておしゃれを楽しむことのできるものになっていますよ。
カツラの歴史
皆さんは、カツラがいつからあるのか知っていますか?
実はカツラの歴史は古く、エジプト・ローマなどの古代文明の時代からあったと言われています。
日本でのカツラは足利時代に能楽の扮装として使用されていましたが、「カツラ」という名前の由来は古代に頭の装飾として使われていた蔓草(かづらぐさ)から来ているというお話が残っています。
歌舞伎などでも使用され、明治時代頃には「日本髪」と呼ばれる独特なボリュームのある髪型を表現する用途でも使用されていたのだとか。
西洋では、ノミ・シラミの流行に伴い頭の衛生状態を確保するという目的で地毛を短くしてカツラを着用するという風習もありました。
時代が変わり当初の目的で使用する必要がなくなってからもカツラは正装として扱われ、バッハなどの作曲家も着用していた様子が今でも肖像画として残っています。
今も昔もカツラはコンプレックスを包み隠してくれるという要素以外にも、ファッションの一部として親しまれていたことがわかりますね。
肖像画を眺めていると、この髪型はどうやって…という髪型もたくさんあります。
古代の独創的な髪型の中には、もしかしたらカツラなどを駆使しておしゃれを楽しんでいた方が多いかもしれません。
そう考えると、教科書や美術館で肖像画を見るのも何故だか楽しくなってきますね。
現代のカツラ
現在では、カツラはウィッグ・エクステという形に姿を変えて日常的なファッションからハロウィン・コスプレなどでイベントを盛り上げる一つの要素としても活躍しています。
私たちの髪の毛は1日で0.2~0.4mm程度伸びるといわれており、生活環境・性別によって個人差はありますが1cm伸びるのに1ヵ月程度かかります。
髪型を変えたい時に好きに長さや形を変更できるというのはとても魅力的ですね。
人の外見はメイクや服装などでも印象がかなり変わりますが、髪型もその人の印象を決める大切な部分です。
髪の長さ一つでイメージが変わり、色や髪型でもまた全然違った外見になるのはとても楽しいものです。
カツラは当初は衛生状態を改善するためのものでしたが、時代と共によりなりたい自分に近づくためのアイテムとして現代でも多くの方に親しまれています。