外壁塗装の耐用年数は?寿命を縮める原因と8つのサイン

住宅の外壁は定期的に外壁塗装を行うことで、雨漏りなどの住宅のトラブルを防いで景観の維持を行うことができます。
しかし外壁塗装に使用される塗料ごとに、メーカーが定めている耐用年数が異なるので、メンテナンス周期もさまざまです。
そこで今回は、外壁塗装で使用される塗料ごとの耐用年数と、耐用年数を縮める2つの要因、外壁塗装が必要な8つのサインを詳しく解説していきます。
外壁塗料で使用される塗料と耐用年数
外壁用塗料の種類 |
特徴 |
耐用年数 |
無機ハイブリッド (変性無機) |
高い耐久性が特徴の塗料で、紫外線や雨・熱から建物を守る |
約18年 |
ピュアアクリル |
高耐光性と高弾性を持ち防水性に非常に優れている。ひび割れによる雨の侵入を防ぐことができる |
約15年 |
無機配合型フッ素 |
高い耐候性を持ち、紫外線や雨・熱から建物を守る |
約12年 |
フッ素 |
長期間にわたって建物を守る |
約12年 |
光触媒 |
外壁の汚れを防いで、太陽光と雨の力でセルフクリーニングを行う |
約12年 |
シリコン |
一般的によく使用される塗料 |
約8年 |
ウレタン |
定期的に塗り替えを楽しみたい方におすすめ |
約6年 |
アクリル |
定期的に塗り替えたい方におすすめ |
約4年 |
外壁塗装に使用される塗料には、顔料・樹脂・溶媒の成分でできていますが、その塗料に含まれる樹脂ごとに特徴が異なるので、耐用年数も異なってきます。
塗料の耐用年数が長い塗料ほど1缶あたりの費用が高くなりますが、「とにかく長く持たせたい」という方は、高くても耐用年数が長い塗料をおすすめします。
外壁塗装は決して安い補修工事ではなく、家の次に大きな買い物なので、「できれば安くすませたい」と考える方が多いですが、例えば築10年目で外壁塗装を行う際に、耐用年数が15年程度の塗料でメンテナンスを行えば、その後60年はたった4回の外壁塗装ですみます。
外壁塗装では足場を組む必要があるので、足場代などを考えると耐用年数が長い塗料を使用して、少しでも外壁塗装の周期を長くしたほうがお得と言えるでしょう。
塗料の寿命を縮める2つの要因
外壁塗装は耐用年数が長い塗料を使用すれば、必ず定められた長い耐用年数を全うするわけではありません。
「住まいの立地環境」と「職人の技術力」の要因によって、外壁塗装の周期が短くなることがあります。
住まいの立地環境
外壁塗装に使用する塗料は、紫外線や雨風に影響を受けて劣化スピードを加速させてしまうことがあります。
また川や池が近い場合は外壁にコケや藻が発生しやすくなり、海が近い沿岸部では塩害によって外壁塗装の周期が短くなります。
最後に工場地帯では工場で生産・製造されているものによっては、外壁塗装の周期が短くなる場合があります。
職人の技術力
外壁塗装用の塗料は、塗料メーカーが定めた正しい規定を守ってこそはじめて耐用年数を全うすることができます。
しかし職人がメーカーの規定を守らず、ずさんな外壁塗装を行うことで塗料の耐久性が保たれずに耐用年数を縮めてしまうことがあります。
そのため外壁塗装を依頼する際は、確かな実績と知識・経験がある職人に依頼するようにしましょう。
こんな症状に要注意!外壁塗装のサイン
外壁塗装用の塗料ごとに定められた耐用年数はあくまで目安で、住環境や職人の技術力によって耐用年数に差が生じます。
そのため外壁塗装が必要となるサインを知っておくと、早期に外壁塗装工事を行うことができるので、トータルでかかる工事費用を安くすることが可能です。
上記の8つの症状は、外壁塗装が必要な代表的なサインですが、素人が見極めるのは非常に難しいので、「そろそろ寿命かな?」と思ったら、はやめに工務店に相談しておくことをおすすめします。
まとめ
外壁塗装に使用される塗料には、それぞれ耐用年数が定められていますが、住宅の環境や施工を行った職人の技術力によって、耐用年数に誤差が生じることがあります。
そのため今回ご紹介した外壁塗装が必要な8つのサインを知っておくことで、サインが現れたら早急に工務店に相談して点検してもらうことができます。
早期に外壁塗装を行えば、雨漏りなど重大なトラブルを防ぐことができるので、かならず定期的にメンテナンスを行うようにしましょう。